水回りといっても計画は個々に違う

増・改築の希望がもっとも多いのは、キッチンや浴室といった水回りの部分です。新築時には限られた予算や面積の中で一番しわ寄せを受けていますし、湿気などで建物も傷みが早く、ボイラーや給排水の老朽化が引金となって、改築の必要性が生じやすいからです。

水回りとひとまとめにしてはいますが、キッチンと浴室、便所では、増・改築に際して計画のポイントは異なります。キッチンは、とくに使い勝手を重要視しますし、他の部屋との動線が大きな問題になります。居間や食堂との関係が密接なだけに、インテリアデザインの面への配慮も重要なポイントです。浴室では、とくに湿気に対する注意が大切で、換気のための開口部の配置がポイントになります。しかし常に換気がよすぎるのも困りもので、寒い季節には入浴中に身体が冷えてしまいます。さらには、タイル壁の下地が腐らないようにきちんと防水しておくことも大切です。便所については、洋式のバスルームのように浴室にトイレを持ち込むのは面積の節約にはなりますが、人数の多い家族では困る場面も予想されます。動線的には寝室との関係と同時に来客の動線にも考慮が必要です。浴室や便所は建物の北側に配置されることが多いので、北側道路の場合など外から気配がすっかりわかってしまうことにもなりかねません。窓の形や向きなどプランニング上の工夫が必要です。